2024.7.22024年 ホワイトリボンランの支援

【日本】目指すは学校教育に包括的性教育の導入。まずは、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR(※1))の情報と知識を若者をはじめ、親世代の大人へ届ける
※ホワイトリボンラン2025参加者(希望者のみ)に、SRHR NOTEを進呈


SRHRについて若者に伝えるピア・アクティビスト

啓発教材のSRHR NOTE(※2)を活用し、若者や親世代、学校の先生を主な対象にSRHRを学ぶ機会と場づくりを行い、1万人にセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)の情報と知識を伝えます。そして、学校教育の現場に包括的性教育が導入されるように政策決定者(議員や行政)にアドボカシーを展開します。

※1 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)
性と生殖について、私たち一人ひとりが適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意思で必要なヘルスケアを受けることができ、みずからの尊厳と健康を守れることを意味します。産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利の他、性感染症、HPV/子宮頸がん、ジェンダー、セクシュアリティなどもSRHRに含まれ、私たちの人生と切り離すことができない大切な考え方、そしてライフスキルです

※2 SRHR NOTE
自分のからだ、パートナーとの関係性、セックス、性感染症、HPV/子宮頸がん、妊娠、ジェンダー、セクシュアリティなど、SRHRに関するテーマの中で、特に10-20代の若者に必要な情報を幅広く盛り込んだ啓発教材。
https://www.joicfp.or.jp/jpn/2024/02/08/54236/

【ガーナ】ガーナの女性の命と健康を守るために。地域に寄り添う診療所の建設

<ガーナが抱える課題>

ガーナの妊産婦死亡率は、263(出生10万対)と日本の65倍*です。その要因として保健施設までの道のりが遠く、地域によっては何十キロも離れていてアクセスが悪いことや、近くに施設があったとしても民家や物置を間借りして最低限の医療を提供しているだけで、設備が整っていないため分娩ができないこと、などが挙げられます。本来予防可能なことが原因で女性たちが命を落としているのが現状です。*出典『世界人口白書2023』

●ホワイトリボンラン2024の支援先、ガーナ・イースタン州 はどんなところ?

ガーナの首都、アクラのすぐ上に位置するイースタン州の中で、特に貧しい地域であるアッパー・マニャ・クロボ郡は、ジョイセフがこれまで活動してきた地域の中でも、10代の女の子の妊娠の割合が依然として高い地域です。

“歩いて3時間かかる隣町の分娩施設に向かう途中、林でひとりで出産”

ジョイセフスタッフが現地を訪問中、一人の妊婦が隣町の保健施設にたどり着く前に林で出産し、そのまま気絶。翌朝、通りかかった農民に発見され、母親は一命をとりとめたものの新生児が亡くなったという情報が入りました。首都アクラからほど近い地域でさえ、物理的な医療アクセスの悪さで亡くなる命があります。この地域のすべての妊産婦にとってアクセスの改善は切迫した課題です。

<ホワイトリボンランの支援で実現すること>
集まった支援で、地域に寄り添う診療所や井戸、医療従事者の宿舎を建設へ

ホワイトリボンランをはじめとしたホワイトリボンムーブメントで集まった寄付金額に応じて、以下の支援を予定しています。

①分娩施設のある診療所を村に建設
②診療所に清潔な水を確保するための井戸の建設

医療従事者が常駐し分娩も可能な、地域に寄り添った診療所を建設して保健施設へのアクセスを改善するとともに、清潔で安全な水を確保するための井戸も設置。また、町から離れたところに位置するため、医療従事者の宿舎もセットで提供することで常駐を可能とし、質の良い保健サービスの提供を目指します。

現在、建設予定地を決定、工事の準備が開始されています。