寄付の使途(2025)

意図しない「妊娠や子宮頸がん」をなくすために「包括的性教育」を届けます。


世界では、1分にひとり…

妊娠・出産や安全でない中絶、そして子宮頸がんが原因で、女性が命を落としています。
これはすべて予防できたはずの死因です。

2025年ホワイトリボンランで集まったご寄付は、「アフリカ・ケニア」と「日本」の女性たちに、死や病気のリスクから自分自身を守る「包括的性教育」を届けます。

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<実話>
ケニア:キベラのスラム出身、カディジャさん

16歳で妊娠、17歳で出産したカディジャさんは、いつかカナダで看護師として働く夢を描いていました。彼との初めてのセックスから3~4週間して妊娠していることに気付きました。避妊の選択肢について、知識もなく、理解もしていませんでした。ここで暮らしていると「性」の話や情報が公に語られることはありません。今、私はとても後悔しています。私が避妊や正しい情報を持っていれば、10代で母親になることはなかったはず。退学せずにカナダに行く夢を諦めていなかったと思います。

日本女性 森さん(仮称)53歳(19歳と14歳の母)
私は、49歳の時に子宮頸がんを発症しました。健康には自信があったため、出産後、行政から送られてくる健診案内には目も触れず、子育てに追われていました。更年期も気になりつつ、約10年ぶりに健診に行ったところ、ガンであることがわかりました。まさか自分がと愕然とする中で、子宮頸がんという病気を調べた時に初めて性交渉によるウイルス感染で発症するガンであることを知りました。後に子宮頸がんは、予防できる唯一のガンであることを聞いて、自分の娘には同じ経験をしてほしくない、性と生殖に関する正しい教育を性交渉する前から受けられる日本になってほしいと思います。
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【海外】ケニア:スラムの女性と若者に包括的性教育を届ける

包括的性教育の啓発教材を開発し、首都ナイロビ郊外のスラムにおいて、啓発教育活動を実施し、若者の意図しない妊娠や安全でない中絶、子宮頸がん及び性感染症の予防を推進します。学校やコミュニティと協働し、包括的性教育を推進する若者ボランティアなどのリーダーを育成し、ジョイセフがいなくて住民主体で活動が持続する仕組みをつくります。


スラムの女性に向けたSRHRの啓発活動


スラムの男性に向けた子宮頸がんの啓発

【日本】目指すは学校教育に包括的性教育の導入。まずは、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR(※1))の情報と知識を若者をはじめ、親世代の大人へ届ける
※ホワイトリボンラン2025参加者(希望者のみ)に、SRHR NOTEを進呈


SRHRについて若者に伝えるピア・アクティビスト

啓発教材のSRHR NOTE(※2)を活用し、若者や親世代、学校の先生を主な対象にSRHRを学ぶ機会と場づくりを行い、1万人にセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)の情報と知識を伝えます。そして、学校教育の現場に包括的性教育が導入されるように政策決定者(議員や行政)にアドボカシーを展開します。

※1 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)
性と生殖について、私たち一人ひとりが適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意思で必要なヘルスケアを受けることができ、みずからの尊厳と健康を守れることを意味します。産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利の他、性感染症、HPV/子宮頸がん、ジェンダー、セクシュアリティなどもSRHRに含まれ、私たちの人生と切り離すことができない大切な考え方、そしてライフスキルです

※2 SRHR NOTE
自分のからだ、パートナーとの関係性、セックス、性感染症、HPV/子宮頸がん、妊娠、ジェンダー、セクシュアリティなど、SRHRに関するテーマの中で、特に10-20代の若者に必要な情報を幅広く盛り込んだ啓発教材。
https://www.joicfp.or.jp/jpn/2024/02/08/54236/

寄付用途(2024)

ガーナの女性の命と健康を守るために。
地域に寄り添う診療所の建設

<ガーナが抱える課題>

ガーナの妊産婦死亡率は、263(出生10万対)と日本の65倍*です。その要因として保健施設までの道のりが遠く、地域によっては何十キロも離れていてアクセスが悪いことや、近くに施設があったとしても民家や物置を間借りして最低限の医療を提供しているだけで、設備が整っていないため分娩ができないこと、などが挙げられます。本来予防可能なことが原因で女性たちが命を落としているのが現状です。*出典『世界人口白書2023』

●ホワイトリボンラン2024の支援先、ガーナ・イースタン州 はどんなところ?

ガーナの首都、アクラのすぐ上に位置するイースタン州の中で、特に貧しい地域であるアッパー・マニャ・クロボ郡は、ジョイセフがこれまで活動してきた地域の中でも、10代の女の子の妊娠の割合が依然として高い地域です。

“歩いて3時間かかる隣町の分娩施設に向かう途中、林でひとりで出産”

ジョイセフスタッフが現地を訪問中、一人の妊婦が隣町の保健施設にたどり着く前に林で出産し、そのまま気絶。翌朝、通りかかった農民に発見され、母親は一命をとりとめたものの新生児が亡くなったという情報が入りました。首都アクラからほど近い地域でさえ、物理的な医療アクセスの悪さで亡くなる命があります。この地域のすべての妊産婦にとってアクセスの改善は切迫した課題です。

<ホワイトリボンランの支援で実現すること>
集まった支援で、地域に寄り添う診療所や井戸、医療従事者の宿舎を建設へ

ホワイトリボンランをはじめとしたホワイトリボンムーブメントで集まった寄付金額に応じて、以下の支援を予定しています。

①分娩施設のある診療所を村に建設
②診療所に清潔な水を確保するための井戸の建設
③診療所で働く医療従事者が24時間体制で医療を提供するための医療従事者の宿舎の建設

※支援金額により、支援活動が1もしくは1と2のみになる可能性があります

医療従事者が常駐し分娩も可能な、地域に寄り添った診療所を建設して保健施設へのアクセスを改善するとともに、清潔で安全な水を確保するための井戸も設置。また、町から離れたところに位置するため、医療従事者の宿舎もセットで提供することで常駐を可能とし、質の良い保健サービスの提供を目指します。

※診療所、井戸、宿舎写真はイメージです

3月の国際女性デー月間は、ホワイトリボンランへエントリーして自分の健康、そしてガーナの女性たちの健康と命を守るために、人気のダンスキンとコラボレーションした特製Tシャツを着て、みんなで走ったり、歩いたり、体を動かしませんか! 皆さまのエントリーをお待ちしています。

ホワイトリボンランにエントリー

これまでの支援活動についてはこちらから