2022.11.30ホワイトリボンラン2020の寄附金でできたこと (コロナ禍で始動が遅れたものの) ケニアの若者がSRHRの知識を得て、避妊サービスを受けられるようになりました

ジョイセフは、ホワイトリボンラン2020による寄付金2,850,750円で、ケニアのスラムを含む、ニエリ県のワマガナ、ルグル、ニエリタウンの3地区で、予定通りの支援活動を2022年に実施できました。
特に10代の女の子の予期せぬ妊娠を防ぐため、若者を対象に、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)について学ぶ機会と避妊を始めとした保健サービスを受ける機会を増やすことができました。


若者の予期せぬ妊娠の裏に、当事者の「知識不足」と医療スタッフの「偏見」がありました

適切な避妊方法について思春期の若者が知らない、売春婦として働く女の子が女性用コンドームの使用方法を知らない、これらが予期せぬ妊娠の背景にある原因でした。
また、SRHサービスを提供する保健施設で働くスタッフの若者に対する偏見や、差別的な態度により、若者がSRHサービスを受け難くさせていました。
このような状況を改善しようと、ニエリ保健局スタッフ、保健施設スタッフ、若者ピア(保健ボランティア)が連携し、ガイドラインの開発から、イベントの企画、広報戦略に至るまで、皆(27名)で取り組みました。
活動対象の3地区で、ユースオープンデーという若者のためのSRHRの取り組みが始まったことを地域に広く知らせるセレモニーイベントを実施し、合計474名の若者(女性289名、男性185名)が参加しました。オープンデーに参加した若者たちは以下の表にあるサービスを受けることができました。

実績:避妊サービス
サービス 24歳未満 24歳以上 合計
カウンセリング 67件 24件 91件
配合経口避妊薬(COC) 39件 19件 58件
低用量経口避妊薬(POP) 9件 3件 12件
緊急避妊用ピル(ECP) 6件 0件 6件
プロゲスチン注射(DMPA) 27件 8件 35件
避妊サービス合計 202件
男性用コンドーム 829個 829個
女性用コンドーム 540個 540個
配布数合計 1,369個
実績:他サービス
サービス 24歳未満 24歳以上 合計
子宮頸がん検査 14件 8件 22件
乳がん検査 27件 11件 38件
その他治療 28件 6件 34件
産前健診 5件 0件 5件
HIV検査 19件 11件 30件
サービス合計 129件

 

参加登録の様子


 

保健施設スタッフからのオリエンテーション


 

保健施設スタッフによる施設ツアー


 

女性用コンドーム使用のためのデモンストレーション


 

避妊方法に関するカウンセリング


 

ジョイセフエプロンを使った健康教育セッション


 

集客の鍵は、若者に人気なエンターテイメントの導入

クイズ、寸劇、ダンス大会等のエンターテイメントをイベントに組み込むことで、より多くの若者を集客できました。

ユースオープンデーの垂れ幕を持って行進


 

JOICFPプログラム・コーディネーターのスピーチ


 

マジェンゴダンサーズによるダンスパフォーマンス ※マジェンゴはニエリタウン地区にあるスラムの1つ


 

健康教育セッションのデモンストレーション


 

SRHサービスの提供 ※患者のプライベートを確保


 

避妊サービスのカウンセリングと提供